- 竹槍
上場○○基準 ①
先回で散々連呼していた「上場維持基準」は、
どうやら正式な用語ではない。
というのも、
ググっても証券取引所の公式の文言がヒットしないうえ、
その証券取引所のページには
https://www.jpx.co.jp/equities/listing/index.html
それらしい基準が
「上場審査基準」と「上場廃止基準」という言葉でのみ書かれているからだ。
「上場維持基準」
という言葉は、もっぱらニュースや解説記事の中で使われる。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2020022101086&g=eco
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO62040960Z20C20A7EE9000
2020年に書かれた上のニュースによると
2022年から「上場後も新規上場時の水準を保」つと書いてあるので、
その言い方からすると
かつては上場後の水準は新規上場の水準よりも低いことが容認されていたのだ。
こういう背景から、
新規上場時に適用される「上場審査基準」とも
上場廃止時に適用される「上場廃止基準」とも違った、
「上場維持基準」なる言葉が生まれてきたのかもしれない。
「上場維持基準」には実体がなく、
「上場後も新規上場時の水準を保」つ前提で
「上場審査基準」の意味で使われることもあれば、
整理ポスト行きにする場合の「上場廃止基準」の意味で使われることもある。
先回見てきたサイトのように、
監理ポスト行きにするかしないか決めるための基準
という意味で使われることもある。
新規上場の際は証券取引所は「上場審査基準」にしたがって審査し、
監理ポストにある銘柄に対しては「上場廃止基準」にしたがって審査する。